2024年2月17日に開催されました、協会員向けの特別セミナー「色のユニバーサルデザイン~カラーアナリストが知っておきたいこと~」のセミナーレポートをお届けします。
ゲスト講師としてお迎えしたのは、一般財団法人日本色彩研究所常務理事の名取和幸先生です。
名取先生には以前にも「『絵本で学ぶ色彩心理学』ー色を見る、わかる、感じるー」(2022年6月開催)を行っていただき、大変好評で今回は二回目の開催となりました。
遺伝や加齢などにより、色の見え方には人による違いがあります。
そうした点に配慮したデザインが「色のユニバーサルデザイン(UD)」です。
名取 和幸 先生
このセミナーでは色のユニバーサルデザインに関して、色弱や高齢の方の見え方とデザイン配慮、社会での取り組み、そしてカラーコミュニケーションにおける注意点などをお話していただきました。
当日は、約70人とたくさんの方にご参加いただきました!! ありがとうございました。
セミナーでは、様々な見え方の違いについて学ぶことができました。
特に個人的に気づきがあったのは、普段あまり気にしていなかった情報を伝える際の色の重要性です。
分かりやすくしたつもりで好きなように色分けをしても、すべて同じ色に見えて境目が分からない色選びになっていたり、緊急性のある絶対に伝えなければならない情報が見落とされてしまったりと、最悪命をも脅かしかねない・・・と感じました。
これからしっかりと情報を伝えたいシーンでは、誰もが見やすい色を意識してみようと思うきっかけになりました。
一般財団法人日本色彩研究所常務理事
名取和幸(なとりかずゆき) 先生
一般財団法人日本色彩研究所常務理事。専門は色彩心理学(色彩嗜好、色覚多様性と色の認識、色と絵本等)。商品や環境のカラーデザインに対して、機能面・心理面から、調査実験、コンサルを行い、その知覚品質を高める業務を行っている。女子美術大学、東洋大学、沖縄県立芸術大学非常勤講師。日本色彩学会副会長、関東支部長、学会誌蝙集委員会委員長歴任。日本心理学会、日本建築学会、日本行動計量学会他会員。